読了 06.001 

 オマル・ハイヤーム,『ルバイヤート』,改版,岩波書店,1979。

 読了。
 初めに,「ルバイヤート」とは固有名詞ではないのですね。ペルシア語で,「四行詩」を意味する単語の単数形が「ルバーイイ」で,その複数形が「ルバイヤート」だそうです。詰り,普通名詞なのですね。私は完全に間違っていました。
 『コーラン』を読み終え,イスラーム芸術に触れてみたい,という思いから,次にこの作品を選んだのですが,見事に裏切られました。これは明らかにイスラーム教──そして,その他の全宗教──に対するカウンタですね。来世に対する信仰など,皆無で,全篇に漂うのはペシミズム・無神論・無常観・刹那主義などです。これらには,日本の「寂」の思想に通じる所も有り,共感できました。
 しかし,全く共鳴できない部分も有りました。それは非常に強いアルコールへの愛着です。全詩の少なくとも半数以上がアルコールを賛美するものであり──ご存じのように,イスラーム教では,飲酒は禁じられています──,この世は幻だ,酒を飲んで,愉しもう──このような内容の作品が多くを占めます。
 私は飲酒をしません。20 代前半には,それこそ,浴びるように飲んでいました。しかし,病気に成り,飲めなくなりました。現在では,ほぼ快復し,飲んでも,大丈夫だろう,という状態です。しかし,私は飲みません。なぜか,と言うと,パフォーマンス──ここで言う“パフォーマンス”とは脳の性能のことです──が低下するからです。世の中には,アルコールを摂取した方が,頭が良く回る,という方もいらっしゃるでしょう。しかし,私の場合は違います。明らかに,デイタ処理が遅くなります。勉学・研究に全霊を投じ,その結果,万学を習得した,「ペルシアのレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも称されるオマル・ハイヤームが至った地点がこの“酒を飲もう,愉しもう”なのでしょう。まだまだ青臭い私がそのような天才を批判することには躊躇を憶えるのですが,やはり,彼の思想のその部分にだけは与することが出来ません。生きていると,様々な情況に遭遇しますが,どんなシチュエイションに置かれても,その場々々で可能な限りのベスト・パフォーマンスを発揮したい──これが私の理想です。オマル・ハイヤームの,飲酒に走る,という,刹那主義の 1 パタンは私の思想に最も遠いものです。何も判っていない若造が,と言われそうですが,どうか,墓中で怒らないでください,オマル・ハイヤーム様。■

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ペルシア語ペルシア語(ぺるしあご、فارسى ファールシー、Farsi または Parsi)、ペルシャ語(ぺるしゃご)は、言語学的にインド・ヨーロッパ語族 インド・イラン語派 イラン語に分類される言語。おもにイラン・タジキスタン・アフガニス
2007.08.10 13:00| URI| アジアで使われている言語

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